【不動産コンサル事例 vol.05】老朽化した古い長屋の売買戦略

2023.12.20

お客様より実際にサンジミアーノにいただいた相談事を、どのように解決するのか?様々な事例をご紹介します。

今回のご相談内容はこちら。

お客様

以前に相続した古い長屋なんですけど、老朽化が激しくて建て替え必須といった感じ。

取り壊すか土地ごと売却したいけど、入居してくれてる方々の説得が上手くいきません。どうすれば?

こちらのお客様の物件は、はっきりと築年数がわからないほど古い十軒長屋。
現在は半数の5軒に入居者がおられます。
お客様のご希望は、入居者の皆様に穏便に立ち退いていただき、土地建物を売却してしまいたい、とのこと。
サンジミアーノではひとまず現状のまま売買に向けて営業を開始することにしました。
暫くして…。

更地での売買を希望しておられる買い手の方が見つかったのですが、いかがいたしましょう?

サンジミアーノ

お客様

更地にすることは希望通りですし、ありがたいお話です。そうなると入居者の方に早急に立ち退いてもらわないと…何十年と入居している方も多くて、説得できるか不安なんですが…。

ご安心ください。売買完了までのあらゆる事柄をしっかりとサポートいたします! まずは今後入居者様方へお支払いする「立ち退き料」として発生する金額について検討しましょう。

サンジミアーノ

買い手様からの更地条件を受け入れ、この時点で入居者各位への立退料として発生する費用を仮定しました。
売主様(お客様)の売買希望額にその分を上乗せした金額を、売買金額として設定。
買主様にもご納得いただき、売買契約締結することが決定しました。
契約締結後、改めて入居者各位と立ち退き(解約)交渉を開始することとなりましたが…。

入居者各位

いきなり立ち退きと言われても困るわ。私たちはどこへ行けばいいのよ?

お客様

老朽化による取り壊しを予定していることは以前からお伝えしていますし、立ち退き料も用意しておりますので…。

入居者各位

確かに長屋は古くなっているが、大きな問題はないし、これからも住み続けたって構わないだろう。立ち退き料にも納得いかない。我々は出て行かないぞ。

お客様

やっぱりだめか…。

いいえ、交渉はここからです。双方納得できるよう、折り合える部分を見つけていきましょう。

サンジミアーノ

入居者各位へ、この長屋は老朽化が激しく、これ以上住み続けた場合近々起こりえるトラブルや危険性について、根気強く説明します。 更に、立ち退きに合意していただける立ち退き合意金額を提示できるよう交渉しました。

しかし、入居者各位は一致団結して立ち退きに反対
引越代や新規物件の初期費用、それに伴う諸経費等を上乗せされ、当初提示した以上の立ち退き合意金額を要求されました。

借地借家法第28条により「正当事由」が賃貸人にあれば、契約更新を「拒絶」をして、立ち退きを行うことは可能です。 しかし今回は、お客様(売主様)と相談し、入居者各位の要求に応じ、穏便に立ち退きを進めることとしました。

入居者各位

十分な立ち退き金と準備期間を用意してもらえたので、新居探しや引っ越しへの不安と負担が随分軽くなりました。

お客様

長年悩まされていた立ち退き交渉がスムーズに解決して、ようやく前に進めそうです!

双方合意の上で穏便に立ち退いていただき、私たちもほっといたしました。

サンジミアーノ

今回のケースでは幸いにも、当初より立ち退きに合意いただくための費用について熟慮して売買額を設定していたことにより、問題なく要求を満たすことができたのです。

これによって足を止めることなく、予定通りに長屋の解体へとフェーズを進めることができました。

今回のご相談と同じような不動産のお悩みをお持ちの方へ

不動産や土地、相続のお悩みなどはありませんか?
様々な事例を解決してきた経験と実績を元に、お客様の立場に立った最適解を「サンジミアーノ」が導き出します。
お問い合わせフォームやお電話から、お気軽にお悩みをお聞かせください。

お問い合わせフォームへ