小規模空き家の再生に挑む

2025.10.01

近年、どの町を歩いていても、空き家が目につくようになってきました。
生活スタイルや価値観の変化により、かつて当たり前だった木造瓦葺の家屋は、若い世代からは敬遠されがちです。
さらに、人口減少という避けがたい社会の流れが、今後も空き家を増加させる要因となっています。
私たちは「空き家の増加」を、不動産ビジネスのチャンスとして捉えていますが、課題も多くあります。

例えば、空き家の所有者が誰なのか、調べようにも簡単にはわからないケースが多いこと。
所有者不明のままでは、どうしても計画が進まず行き詰まってしまいます。
こうした問題の解決に期待されているのが、来年2月に施行予定の「所有不動産記録証明制度」。
この制度によって所有者情報の把握がスムーズになれば、再生の第一歩を踏み出しやすくなるでしょう。

また、これまでは取引額の低すぎる空き家も問題になっていました。
特に数百万円規模の空き家は期待値が低く、不動産仲介業者やコンサルタントにとって採算が取りにくいとされがちで「商売にならない」と敬遠される傾向があったのです。
そんな中、国土交通省が打ち出した新たな施策が追い風となっています。
2024年、同省は「800万円以下の低額取引における媒介手数料を一律30万円+消費税」とする制度を導入。
これにより、従来であれば取り扱いを見送られていた物件にも、不動産仲介業者が積極的に関わる環境が整ってきました。

弊社としても、この制度を活用しながら、これまで難しかった案件にも積極的に取り組んでいます。
もちろん、すべての案件がスムーズにいくわけではないでしょう。
試行錯誤を重ねながらの取り組みではありますが、私たちは「小規模空き家の再生」を通じて、地域と未来に貢献できる新しいビジネスモデルを築いていきたいと考えています。

Author/樫井 賢一