厩戸皇子のこと-その2

2023.09.01

先月のブログのつづき。

聖徳太子の時代から遡ること約200年前。
時の為政者であった仁徳天皇が、今日の大阪の中心地である難波において、発展の基を築いたと言われています。

いくつかの大きな河が集中する入江であった難波。当時は湿地帯・沼地であり、台風被害に弱い土地でした。
そこから、現在の堀江方面に向けて大規模な護岸工事を行い、水害を防ぐことで、人々が安心して農耕に精を出す生活基盤を作り上げたのが仁徳天皇。
また、仁徳天皇は「民が困窮している事態に対して、租税を取り止める」という仁政を行ったことでも有名な天皇です。

聖徳太子は、その仁徳天皇を敬い、慕ったのでしょう。

彼は難波に何度も出向いて、仏教伝播のための最初の寺院「四天王寺」を建立しました。
聖徳太子は仁徳天皇を通して、仏陀に繋がっている、と私は考えています。

Author|樫井 賢一